高校生の音楽日記

音楽を研究、演奏している高校生です。このブログでは、流行に流されない音楽を追求していきます。

Official髭男dismの新曲。Cry Baby

ヒゲダンの新曲、Cry Babyをあなたはもう聴いただろうか?

今までただのポップでキャッチーなぬるい音楽だと思っていた者は全員打ちのめされるだろう衝撃的問題作である。

ここでこうなるだろう。この後は多分こういうオチで…みたいに予測をするも、そんな予測は全く無意味だと嘲笑うかのように軽々と超えてくるし、もはや宇宙まで飛んでいるかのように思える。これぞまさにuniverse!!!(それはまた別の曲)

ジェットコースターのようにめまぐるしく変わる曲調に目が回りそうになり、脳震盪が起きるくらいの強烈なパンチを身体中に食らったかのような衝撃だった。

もっと言えば命の危機さえ感じた。 

ブランコに揺られはしゃいでる姿はどこへやら…

つい最近universeの優しさにやられたし震えたし「ユーニーバース!」の音域の高さにドン引きしていたってのに、一体全体どれだけ衝撃を与えれば気が済むのか?

見えないパンチで間接的に殺す気か?これもうパラボラ、いやパワハラだよね。

その前にもlaughterを聴いて史上最強の名曲が来たと思ったし、その前のパラボラには出だしの高音ファルセットから、いやあの独特な音階のイントロから心を奪われて…と記憶を辿るとキリがない。

毎回新曲が出るたびに最高記録を更新していて、だからといって昔の曲が劣っているわけでもなく、全ての曲が比類なきものとして君臨している。

こんなこと言ったら失礼なのだけど…もはや化物。化物語

なんかこう、怪異に取り憑かれて怪異と協同制作したらこういう曲ができるのかな…🙂なんちゃって(何言ってんだこいつ)

いや、しかし藤原聡だから作れるのだろう。怪異のせいにしてどうにか落ち着かせようとしていたが、どう考えてもそんな事はなかった(当たり前)

fire groundっぽさも感じるが、実は真逆の方向からアプローチしていると言えるだろう。

fire groundはまさに王道のロックで、ライブに初めて聴いたお客さんも初っ端から盛り上がれること間違いなしのナンバー。

対してCry Babyは、予習して来ないとどこで乗っていいのか分からず終始「え…!?」「は!?」と驚いているうちにいつの間にか演奏が終わっていて呆然と立ち尽くすといった状態になりそうだ。

さて、ここからはフレーズごとに気になるセクションに注目して細かく感想を書いていこうと思う。

 

追記。MV公開🔥🔥🔥

https://m.youtube.com/watch?v=O1bhZgkC4Gw

観賞後「そうそう!」と共感したり、「いや、それは違うでしょ」など野次を飛ばしながら楽しんでいただけたら嬉しい。

 

まずはイントロ。これから兵士が行進でもするのかというようなリズムに対して悪の組織がどかどかとやってきてこれから地球を征服してやる的なときに流れそうな暗めのコード感。

もしや、これからダースベイダーが現れるのか!?と思わせておいて、いきなり胸ぐらを掴まれて強烈なパンチを食らってよろけるという東京リベンジャーズ感満載の歌い出し。

「不安定な心を」のところで調も不安定になる。

というか全体的に転調しすぎ。

アニメのタイムリープ感醸し出しすぎ。

「腐り切ったバッドエンドに抗う」というのは東京リベンジャーズのアニメのオープニング曲にぴったりの歌詞だと思う。

多分だけど死んでしまった元恋人を過去にタイムスリップして救おうとするという、本来バッドエンドである出来事を何がなんでも変えたいという気持ちを表している。

加えて、今のコロナウイルスが蔓延していてバッドエンドが容易に想像できる世界にも通ずるものがある気がする。

この歌詞以外にも原作を読み込んでいるからこその表現が随所に散りばめられているので、そんな歌詞にも注目して聴いてみてほしい。

 

そしていつもながら語尾の処理が一級品。どしゃ降りの夜に〜の語尾「夜に〜っ⤴︎泣」みたいなのがグッド!いやゴッド…

ここの辺でドラムのリズムも変わってダダダダダンみたいに高速になるのも一番が終わりにさしかかる合図と2番に向けての助走のようで期待が高まる。

 

で、サビが終わってaメロ。からbメロに行くかと思いきやなんだこれ!?急にヒートアップしてきた。

「忘れるな忘れるな」の少しひっくりかえるような歌唱に若干のヨーデルを感じつつ力が入る。

声が泣いている。先程挙げた「夜に〜っ⤴︎泣」の「っ⤴︎泣」←これが多用されている。

機械を通してあるところはうまく聞き取れないけど多分「どうして」と連呼している。そして最後「どうしてーーーぇ⤵︎ぁぅっ⤴︎泣」と奈落の底に突き落とされたような叫びが(下がったり上がったりするので記号表記がややこしい)そしてサビに入らずに間奏が来た。気のせいか、獣の声らしきものが聞こえた気がする。

間奏を何度も聞き返しているとブリュリュ〜!みたいな音も聞こえる。あの音はシンセサイザーだろうか。

だとしたらモーグっぽい音…(違ったらごめん)

ヘビメタの畑から出てきたというさとっちゃんとチルボドでさとっちゃんと仲良くなったという大ちゃんのうちに秘めていたヘビメタ魂がここで爆発している気がする。

芸術は爆発だっていうものね(誰)

ヘビーな間奏を抜けて妙にメロディアスな曲調にホッと一安心。

ぬるい優しさではなく弱音に侵された胸の奥をえぐるような言葉をかけてもらいたいらしい。

こういう心境はたしかにある。

やっとサビがきたと思ったら「囚われの日々に」から最後の最後にして新キャラクターみたいなメロディを出してきて、何事もなかったかのように自然に戻ってきてからまたリベンジを誓って曲は終幕を迎える。

laughterのときも普通なら「今日も歌い続けた」で終わっていいのに、あえて「自分自身に勝利を告げるための歌」と念押しする事で決意が感じられる作品に仕上がっていたけれど、今回はそれの比じゃないくらいに変則的なメロディになっている。

universeの最後のフェイクも凄かったし、もはや平凡に曲を終わらせることができない体質になってしまったのではないかとすら思わせる。

これからのヒゲダンも見逃せない!

終わったコンテンツなんて言わせない!

言わせっなーい言わせっなーい言わせっなぁーいと誓うよ〜♪

(「ラブとピースは君の中」から、「愛なんだが…」でした)

非常に支離滅裂でしたが、読んでくださり本当にありがとうございました。

またお会いしますよ!

手嶌葵「テルーの唄」が売れた理由

今更ながら、ゲド戦記歌集という手嶌葵さんのデビューアルバムを聴いている。

何かを諦めたような、深みがあり淡々としていながら心に訴えかけるものがある。

 

ただの一高校生の考察に過ぎないので参考までに楽しんでいただけたら幸いだ。

 

もちろん音程など色々な規準があるが、歌唱力という点では一般的に感情がこもっていて声量がある人が評価される傾向にあると思う。

皆さんも一度はそのようなシンガーに心を動かされた経験があるのではないだろうか?

 

そんな中、今回紹介する手嶌葵さんは感情をあまり出さない歌い方である。

しかし、決してロボットのような無機質な質感ではなく暖かい牧歌的な雰囲気を纏いながら、確実に心の奥底に侵入してくるのだ。

 

しかし、これは手嶌葵さんの特殊な声だからこそ売り上げが伸びたのであり、普通の人がこのような歌い方をすれば人々の心に残らない歌になるだろう。

 

逆にその類い稀な声を持った手嶌葵さんがビブラートなどをバリバリにきかせ、めちゃくちゃテクニカルに「テルーの唄」を歌いあげていたら?と考えると、ちょっと微妙である。

 

結果的に、特殊な声質と驚くほど素朴な歌い方、この二つが合わさってヒットに繋がったのでは?という結論に至った。

もちろん、歌だけでなく曲単体で聴いてもやはり素晴らしい楽曲なのだが、やはりあの声が無ければヒットには繋がらなかったのではないだろうか。

 

また、手嶌葵さんはヘヴィメタルがお好きだそうですが「テルーの唄」のメタルアレンジなんてあったら速攻で買うのでぜひ発売していただきたい。

ちなみに、手嶌葵さんの楽曲を歌った音源を音楽アプリ内で投稿しています。

アプリがなくてもお聞きいただけますので、興味がある方は聴いていただけると大変励みになります。

https://nana-music.com/sounds/03d44c0d

最後まで本当に読んでいただきありがとうございました。

またお会いしますよ!